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  1. 12.10.22 ストレッチ その先には・・・

ストレッチ その先には・・・

バレエを始めたばかりの初心者でも、何十年も舞台に立ち続けているベテランダンサーでも、レッスンの最初にするものは同じです。そう「ストレッチ」=柔軟運動は、観客の皆さんの目に触れることはありませんが、バレエとは切っても切れない大切なものです。

ストレッチにはいろいろな意味があります。まずはスポーツと同じように、筋肉などをほぐし、温めることでより激しい動作への準備をし、ケガを防止すること。そして、特にバレエにおいては四肢の可動範囲を広げ、様々な振り付けに対応することのできる身体を作るという大切な役割があります。

なかなか難しい継続

でも・・・、その重要性が分かっていてもストレッチはおっくうなものです。一時の努力ですぐに結果が出るものではなく、大切なのは毎日の地道な積み重ね。「お風呂上がりに」「テレビを見ながら」と日々のストレッチをお勧めはするのですが、ごく軽い痛みを伴う場合もあり、続けて行くのはなかなか難しいと思います。

そこで、少しでも生徒の皆さんに楽しくストレッチしていただければと思い、ストレッチ項目を記載した「カード」を作らせていただきました。

ストレッチ項目は全部で16ありますが、小学校低学年は12項目、中学年は14項目、高学年〜大人は16項目と、身体の成長段階に合わせて徐々に項目を増やしています。そして、例えば「前屈でおでこを床につける」ができれば、達成シールを貼るといった具合に、シールを集めていただき、後でちょっとしたプレゼントを差し上げることにしています。

いつもより楽しく?

小学生の生徒達にカードの説明をすると、急に前のめりになって興味津々。みんなシールを集めるが大好きなので、この様な形にしたのですが、やっぱり女の子はこういうものが大好きなんですね。いつもはそれほど楽しそうでもないストレッチも、みんな笑顔でがんばっている姿が印象的でした。大人の方はいらないかな?と思っていたのですが、「何をしなきゃいけないか分かっていい」と思いのほか喜んでいただきました。

大きな見返り

最初に述べたように、ストレッチは地道な作業で簡単に成果がでるものではありません。ですが、ストレッチを続けていると、どうしても膝が曲がっていたジャンプで自然と足が伸びるようになったり、筋力で何とか維持していたポーズも楽に作れるようになるなど、踊りに大きな変化が現れます。

鏡に映る自分のポーズが、筋力に頼らないでも美しいものになれば、今よりももっともっとバレエを好きになっていただけると思います。そして、一つ一つの振り付けを「がんばらなくても」こなせるようになる。そこにあるのは、自分を表現する踊りに集中できる世界です。ぜひその楽しさを目指して、日々のストレッチを楽しんでいただければと思います。